おせち料理を重箱に詰めて重ねる 日本人として知っておきたい理由

おせち料理がお皿に盛り付けられているのは見たことありませんよね? 必ず重箱に詰まっていて、食べるときに重ねてある重をテーブルに並べて食事をします。おせち料理を重箱に詰める理由は何かある!と思い、少し調べてみたところ、心がホッコリする理由がありました。

重箱に詰めて重ねるのは縁起担ぎ

おせち料理を重箱に詰めて重ねるのは、めでたさを重ねるという意味で縁起を担ぐためだそうです。重箱に詰めるひとつひとつの料理にも人々の様々な想いが込められています。

何段重が正解なの?

本来は四段重が正式だそうです。しかし、地方や家風によっては五段重が正式になる場合があります。核家族が多くなった現代では簡便にした三段重が主流となっているようです。

何段目に何をつめるの?

<四・五段重の場合>

一の重:「祝い肴(ざかな)」黒豆、数の子、ごまめなど。
二の重:「口取り」きんとんやかまぼこなど、甘いものを中心に。
三の重:「焼き物」海の幸など。
与の重:「煮物」(四は忌み数字で使用しない)、山の幸など。
五の重:五の重は控えの重で、空になっている場合が多いようです。

五の重を空にしているのは、現在が満杯(最高)の状態ではなく、将来さらに繁栄し富が増える余地があることを示しているのだそうです。

<三段重の場合>

2020年お正月用の三段重おせちの代表的な写真を合わせて確認してみると、意外に違っている点もありますが楽しみながら見てください。

一の重:
「祝い肴(ざかな)」「口取り」などのお屠蘇をくみかわす時に祝う肴を盛り合わせます。黒豆、栗きんとん、昆布巻き、伊達巻、田作り(ごまめ)、かまぼこ、などになります。また、お酒が飲めない人たち向けの甘い料理が中心になります。

二の重:
「酢の物」「焼き物」ですが、酢の物を盛るのが正式なつめ方になります。現在は、おせちのなかでもご馳走とされる焼きものも盛るようになりました。なます、酢だこ、数の子、酢れんこん、なると巻き、ぶり・鮭の焼き物、たたきごぼう(酢ごぼう)などになります。

三の重:
「煮物」をつめます。おせち料理の原点となる季節野菜の煮しめがその始まりと言われています。筑前煮、野菜の煮しめなど季節のおいしい野菜をふんだんに使って盛り付けます。

まとめ

おせち料理には、幸せになりたいと願う人々の願いや想いが込めらているのは素敵なことです。こんなに深い意味があったなんて日本の年中行事は素晴らしいです。お正月のおせち料理に限ったことではないですが、日本の行事には人々の幸せを願う想いがありそうです。行事って面倒と思っていましたが、これからは日本人として楽しみながら行事に参加します!