ブログやSNSなどで個人としても、報告書や提案書でビジネスでも、様々な場面で文章力が求められる時代となっています。身内や友人などへのコミュニケーション的な文章はサラサラ書けるのに、キチンとした文章となると書けなくなってしまう方は意外と多いのではないでしょうか。本書では、なぜ書けないのか、書けるようなるには何を意識すれば良いのか、ということが「平易で解りやすい文章」で書かれています。
なぜ書けないの?
書く、という作業をする前の準備ができていないのに書き始める人が結構いるということです。そのような状態でペンを持つ(パソコンに向かう)人が多いそうです。プロのライターである上阪さんも書く前の準備はされています。
相場感が大切
「書く前」の意味は非常に広い範囲でした。誰に対して書くのか、どのような目的で書くのか、どのよう背景で書くのか、なぜ書くのか、などの、その記事ごとに対しての準備があります。もう一つは、相場感を持っておく、良質な文章をたくさん読んでしておく、などといった書き手としての準備です。
書くために
本書は58つのruleと6つのcolumnで構成されています。全てが参考となりましたが、次の5つは非常に心に残りました。
・良質な文章を「お手本」にして習慣的に読む
・的を外さない「相場観」を磨く
・徹底して読み手をイメージする「想像力」を身につける
・伝えたいことを「整理」して「構成」する
・背のびをしないで「平易な解りやすい文章」をマスターする
即効薬はない
人はどうしても直ぐに上手な文章を書けるようになりたいと願ってしまうものですが、本書では「手っ取り早くできる方法は、手っ取り早く忘れてしまう」「応用も利かない」と書かれています。そのとおりだと思います。
本書の現状
2011年8月に出版されたましたが、現在は絶版となっていますので、書店で入手することはできません。自分は読書は紙派なのですが、今回は電子書籍として購入して、iPhone Xsで読みました。理由は、絶版前は税別1,400円で販売されていたのですが、現在は新品で5,000~9,000円、中古品でも1,000円くらいの値がついています。kindle版は税込1,080円でしたので電子書籍にしました。
まとめ
文章を書くのが苦手で嫌いだったとご自身で言われている上阪さんだからこそ表現できる解りやすい文章のおかげで、とてもスンナリと納得できました。
読まれるためには、その状況にあった相場感が重要であることが理解できました。相場感を一般的にいうとマーケティングということであると思います。
「平易で解りやすい文章」と「相場感」を持って記事を書いていく、といった素人の自分にも実行できることが豊富に書かれている参考となる一冊でした。
追記
これから文章を書いていく中で壁にぶつかる時もあると思います。そんな時は本書を読み返したいと思いまして、紙の本を発注しました。絶版なので状態の良い中古本です。価格は、本は税込837円、送料は税込500円でした。楽しみです。