書店で本書を見た時に、ガンを公表したことが反響を呼んだのではないかと感じた。本の帯にも「ガンになった写真家になぜかみんな、人生相談をした。」と記載がある。
「でも、本当にそうなのかな?」と感じ、「何か本当の理由があるはずだ」と思い、拝読させて頂くことにしました。
本当の理由に気づくのに多くのページ数は必要ありませんでした。反響を呼んだのは、ガン患者ということではなく、幡野広志さんであることによるものでした。
相手に遠慮せずに本当のことを的確に答えるとスタンスが、皆さんに心を掴んだと感じます。
早速、ご紹介します。
幡野広志さんの基本情報
職業
写真家
経歴
1983年:東京生まれ
2004年:日本写真芸術専門学校中退
2010年:広告写真家に師事
「Nikon Juna21」受賞
2011年:独立して結婚
2016年:ご長男の誕生
2017年:多発性骨髄腫を発病
著書
『ぼくが子どものころ、欲しかった親になる。』(PHP研究所)
『写真集』(ほぼ日)
『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』(ポプラ社)
本書出版の経緯
webメディア「cakes」で史上最も読まれた連載が書籍化されました。

価格
税別1,500円
出版所
株式会社 幻冬社
何で幡野さんに相談するのか?
ガン患者ということではなく、以下に理由があると個人的に感じました。
・嘘の回答はしない
・相手に遠慮しない
・ものごとの見方がユニーク
・状況の把握力が抜群
・行間が読める洞察力が素晴らしい
・的を得た回答
・独特な語り口

まとめ
”はじめに”の冒頭に次のような文面があります。
「これを読んでいるあなたもいつか死にます。自分の心配をしましょう。」(P.3から引用)
確かに、その通りです。幡野さんの数年後か数十年後には、私も死ぬのです。人のことを心配している場合ではないのです。
将来、自分が余命宣告された時に、幡野さんにように次のコメントを言えるのか確信はありません。
「あと数年であろう人生を楽しんでいます。」(P.3から引用)
生きている時間は、無限ではなく有限です。残された時間で、何をするのか?何をしたいのか?を考えて、「行動すること」を幡野さんに背中を押して頂きました。
人生は行動して楽しむものであることを再確認させて貰えた本でした。