『人生で一番大切なのに誰も教えてくれない 幸せになる技術』(上阪 徹さん著) 読み終えた誰もが幸せを実感できる一冊

上阪 徹さんの書かれる文章は読みやすくて解りやすいので、『文章は書く前に8割決まる』からファンとして拝読させて頂いています。

同じ時代(上阪さんが2歳上)を同じ首都圏で過ごされたということもあり、自分の人生とも重なって、とても共感できました。

読み終えた誰もが「自分は幸せだったんだ」と感じれる一冊であると思います。

そもそも「幸せ」って?

「成功すること」「お金持ちになること」と答える人が多いのではないでしょうか。でも、社会的に成功してお金持ちになった人は、みんな幸せなのでしょうか。そもそも「成功」って何なのでしょう?

つくられた「成功」のイメージ

メディアに「成功」というイメージをつくられている人が非常に多いのではと感じています。

映画やテレビドラマなどでは「社会的な地位が高く、お金持ちで、豪邸に住んで、毎日美味しい食事をする。」といった人を「成功」しているキャラクターとなっていることが多いのでは思います。

こういったつくられたイメージを刷り込まれていないかを、まず最初に確認することは大切なことです。

「幸せ」は自分で決める

実は成功やお金を手に入れなくても幸せにはなれるのです。何故なら「幸せ」は自分で決めるものだからです。

成功やお金持ちを目指すのではなく、幸せを目指すべきなのです。ただし、幸せになるには「技術」が必要になります。その技術がわかりやすく書かれているのが本書です。

5つの章

本書は「幸せな人が○○な理由」という5つ章があり、それぞれの章で「幸せな人は◯◯をしない」「幸せな人は〇〇する」ということが書かれています。

第1章 幸せな人が「成功」を目指さない理由
第2章 幸せな人が「やりたいこと」を仕事にしない理由
第3章 幸せな人がお金に興味を示さない理由
第4章 幸せな人がいつも機嫌が良い理由
第5章 幸せな人が「ありがとう」を口癖にする理由

各章に書かれている一例

それぞれの章で最も気になったことを1点づつご紹介します。

幸せな人は、自分で自分の幸せを定義する(第1章)

何が自分にとっての幸せなのかを自分で定めるのです。漠然と成功者に憧れていても仕方ないので、自分にとって何が幸せなのかを自分自身で考えることが大切です。

電車に乗った時にスマホをいじるのを止めて考える時間にしてはいかがでしょうか。いくらスマホをいじっていても、チットも幸せにはなれないのです。

幸せな人は、キャリアプランを考えない(第2章)

「大事なことは、未来ではなく、今」ということです。キャリアプランや計画は、その時点で想像できる範囲でしかないということです。想定外の未来には出会えないのです。

幸せな人は、厳しい人たちと付き合う(第3章)

人以外の付き合い方として「メディアに書かれていることが本当に真実なのかはシビアに見極めないといけない。」と記載されています。

例として挙げられていたのが、毎年報道される「就職人気企業ランキング」です。このランキングは、一度も就職したことがない学生が決めているのです。

幸せな人は、自然に触れて五感を磨く(第4章)

人としての五感が日本人はダメになってきていると言われています。季節を感じ、自然を感じることで、五感を目覚めさせ鋭敏になるのです。

幸せな人は、自分が「すでに幸せだ」と知っている(第5章)

「大事なことは、『明日があるという保証は誰にもない』ということを受け入れることです。今日を精一杯生きているか、生きているだけで十分に幸運なのです。

価格

税別:1,500円(きずな出版)

まとめ

自分の不運ばかりを口にする人って、どこにでもいますが、「現代の日本に生まれて来ているのだから、十分幸運でしょう。」って心の中で呟いてしまいます。

数十年前の日本は、若い人が戦争で命を失ったり、都市に爆弾が落ちてきた時代でした。この状況と比べれば、現代の環境に微塵の文句も口にできないと思います。

生きていると色々と大変なことはありますが、「今までも幸せ、今も幸せ、これからも幸せ」ということを気付かせてくれて、心が豊かになる一冊です。オススメです。

こちらの記事もいかがですか